勝手に書評 -6ページ目

【東京タワー オカンとボクと、時々、オトン】著者:リリー・フランキー


【一言評価】
マザコン

【こんな方にお薦め】
マザコンの方
あたたかくなりたい方





【管理人感想】

読みやすい本で一気に読んでしまえます。

母性愛ってこんなのなのかな?って想像した。
正直、ここまでの母性愛って私には息苦しい
羨ましい部分も確かにあるけどね(照)
自分はボロを着ていても息子には欲しいものを買い与え
自由奔放に生きているお父さんに比べ
お母さんはとても献身的な人生を生きました
書中、
「オトンの人生は大きく見えるけど、オカンの人生は十八のボクから見ても
 小さく見えてしまう。それは、ボクに自分の人生を切り分けてくれたからなのだ」
と、書かれています。
確かに、お母さんの人生はこの息子に自分の人生を切り分けた生き方だろうと思いました。私だったら息苦しくて受け止めれませんが。

オトンと父がダブりました(笑)
思わず「あはは」と笑うところも随所にありおもしろかった。

この年代の風景や情景 人間味が
時代を知らない私にも伝わってきました。
【ネットで本を買う】

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~/リリー・フランキー

【陰日向に咲く】著者:劇団ひとり

【一言評価】
いろんな人生を覗ける

【こんな方にお薦め】
無理している方
周りから大きな期待をされてプレッシャーを感じている方
苦しい方
劇団ひとりをあまり好んでいない方

【管理人感想】
とても読みやすい本です。

5つのストーリーそれぞれが
少しだけ繋がっている仕掛けが隠されています。

特に良かったのは
「Over run」かな。

テレビドラマやRPGゲームになれている人は
自分はきらびやかな主役にならなければいけない
と、思っている方
重圧に押し潰されそうな方にお薦めしたい本
世間では変な事件が相次いでいますが、
この強迫観念が関係しているかもしれませんね。

本書では
夢見るような人生ドラマではないけれど
これも一つの人生なんだ と
これが一つの人生なんだ と
覗けるようになっています。


【ネットで本書を買うなら】
陰日向に咲く 劇団ひとり /Amazon

【重曹生活のススメ】著者:岩尾明子

掃除用洗剤ってどんなものを使ってますか?
メーカーから色んなものが出ています

台所用、油汚れ用、レンジ周り、窓ガラス、陶器用・・・etc
メーカーから買っている洗剤容器でいっぱい
でも結局使われている主な成分ってそんなに多くない

重曹生活のススメって本を読んでみました
実際には試していないから汚れ落ちの方は分からないけれど
かなりよさげ。
一番気に入っているのが食する事ができるもので洗えるという事
つまり、人体に有害な成分ではないというところです

環境問題に・・・という大きなテーマじゃなくても
自分や家族の体に安心なものを使って環境にも貢献する事になるならステキ♪

いつか試してみようと思います。

お菓子用はちょっとで高いから安いところ探さないとね。

本書では
掃除洗剤の作り方をカラー印刷されていて読みやすく
重曹を利用したシーンを紹介されています。
読んだ中でかなり気になっているのですが、
重曹の入浴剤なんていうのもありました。
入浴に重曹の入浴剤でスベスベの肌になったら
その残り湯にバス小物をボンボン入れて
翌日には汚れがとれているか、取れやすくなっているのでちゃちゃっと掃除する
というもの
入浴剤がそのままお掃除に使える しかも肌に有害じゃないなんて
とってもよさげでしょう?


【インターネット販売】

岩尾 明子
重曹生活のススメ

【関連リンク】
地球に優しいお掃除/クリーン・プラネット・プロジェクト

【容疑者Xの献身】著者:東野圭吾

【一言評価】
朴訥として献身的な愛と知的好奇心

【こんな方にお薦め】
数学が嫌いな方
純愛が好きな方
推理小説が好きな方
パラパラと泣きたい方
最後まで堪能したい方
新しい扉を開きたい方


【管理人感想】
ぐんぐん引き込まれていきます。
最後パラパラと涙がでました。

これからどうなるのだろう?という期待、「え!?」「えぇ?!」と驚く展開
朴訥とした献身的な愛――。
ううん、ただのラブストーリーじゃないの
自分の論理的思考を総動員して女性を守りぬこうとするの

登場人物がすごく魅力的
数学教師である石神がまたいいの。
本書の筋には全く関係ないけど、先生として生徒にいうセリフがあるんだけど
それが良かった

―― 石上先生と生徒のシーン一部抜粋 ――

(追試と聞いた生徒がどこにでもありがちな不満をのべます。)
生徒:「微分積分なんて一体何の役に立つんだよ」
(不満を述べた生徒がバイク好きだと知っていた先生はいいます)
先生:「レーサーたちは一定速度でバイクを走らせるわけじゃない。地形や風向きに応じてだけでなく、戦略的な事情から、たえず速度を変えている。どこで我慢し、どこでどう加速するか、一瞬の判断が勝負を分ける。わかるか」
生徒:「わかるけど、それが数学と何の関係があるわけ?」
先生:「この加速する度合いというのが、その時点の速度の微分だ。さらにいえば、走行距離というのは、刻々と変化する速度を積分したものだ。レースの場合は当然、どのバイクも同じ距離を走るわけだから、勝つには速度の微分をどうするか、というのが重要な要素になってくる。どうだ、これでも微分積分は何の役にも立たないか」
生徒:「だけどさ、レーサーはそんな事考えてないぜ。微分とか積分とかなんて。経験と勘で勝負してるんだと思うな」
先生:「もちろん彼等はそうだろう。だけどレーサーをバックアップしているスタッフはそうじゃない。どこでどう加速すれば勝てるか、綿密にシュミレーションを繰り返し、戦略を練り上げる。その時に微分積分を使う。本人たちに使っている意識はないかもしれないが、それを応用したコンピューターソフトを使っているのは事実だ」
生徒:「だったら、そのソフトを作る人間だけが数学を勉強すりゃいいじゃねえか」
先生:「そうかもしれないが、森岡がそういう人間にならないともかぎらないだろ
森岡じゃなくても、ここにいるほかの誰かがなるかもしれない。その誰かのために数学という授業はある。いっておくが、俺が君たちに教えているのは、数学という世界のほんの入り口にすぎない。それがどこにあるか分からないんじゃ、中に入ることもできないからな。もちろん、嫌な者は中に入らなくていい。俺が試験をするのは、入り口の場所ぐらいはわかったかどうかを確認したいからだ」

赤文字のところ、今になって身に沁みて分かります。ほんの入り口なの、その入り口が分からないばかりに迷子になる事ってよくあるんだよね。私から見る世界は今、迷路です(笑)

石神と同じ大学出身の湯川も切れ者でとても魅力的だし、数学を絡めて進むストーリーが
とても面白かった。

刑事が出てくる本は苦手だと思っていました。
だけど、この本を読んで考えが変わりました。

読み終わってしばらくして思ったことは、
切ない気持ってまだ持っていたんだね。

あと、本書で共感したシーンを

―― 一部抜粋 ――

人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある


【インターネットで本書を買うなら】

容疑者Xの献身(著)東野圭吾 /Amazon

【イン・ザ・プール】著者:奥田英朗

【一言評価】

もう少し人間臭くなろうよ

【こんな方にお薦め】
繊細な方
物分かりが良すぎる方
抑圧されている方
ストイックな方


【管理人感想】
精神科医が主人公の話。

精神科にかかる病気と言えば
治療はデリケートに扱うというイメージがある。
が、
本書の主人公:伊良部一郎(精神科医)はデリケートとは程遠い人。
程遠いどころか、むちゃくちゃ 豪快 粗野 自分に正直。(←笑えます)

ストレス社会が生み出す病気を
人間臭さ を出す事によって治す
いや、患者は「人間臭さの出し方」を精神科医を通して学んでいったのかもしれない。
伊良部先生に比べたら自分が我慢している事なんてとるにたらなくない?表に出していいんじゃない?と思わせる。

注意:人間臭い人は読まないように!


【インターネットで本書を買うなら】
イン・ザ・プール(著)奥田英朗 /Amazon

【この著者その他の作品の書評】
サウスバウンド  ←この本は評価☆☆☆のお薦め本です