【名もなき毒】著者:宮部みゆき | 勝手に書評

【名もなき毒】著者:宮部みゆき



【一言評価】
何がなんだか分からないぼやけた毒に名称をつける事が一歩

【こんな方にお薦め】
犯人を見つけたい方
テンポがよい読みやすい本が好きな方

【管理人感想】
さらっと一気に読めてしまう本。
中身も面白くていったいどうなるの?!!って感じで引き込まれます。
軽く盛り込まれている内容も
土壌汚染
シックハウス
虚言
フリーター?ニート?問題
家庭問題 老人介護 貧困etc

これら問題の中でも強く思ったことがあります。本人が招いた事ではない環境、本人にどうすることもできない環境で生きてきた彼のような境遇が、物語だけのこととして流せない。
考えさせられる事は、
彼はそこに留まって生きてああいうことになったが、もし彼が違った積極的な行動をにでたとして・・・例えばだけど、本書のストーリーとは違うが、「自分が助かるために家族を捨てて家を出る」という選択をしたとしても、
彼の良心・思想が彼の精神を蝕み、また違った不幸を歩いたのかもしれないと思わずにはいられない。

こういう状況を作らないように社会保障ってあると思う。
が実際は、
保障が本当に必要なところには保障がなく、不必要なところになされていたりするんだよね・・・(困)

あと、強く印象に残ったキャラクター・・・恐怖の女 原田いずみ
頭がおかしいとしか思えない驚愕の行動をとる。
彼女は・・・やはり兄に・・・?ちょっと最後まで私には分からなかったんだけど
何故彼女がああいうふうになったのかが分からないまま 想像をめぐらせる。

ちょっと寝ぼけながら読んでたから私に理解力がなかっただけかもしれないけどね(笑)
(二度読みしたらもう少し付け足して書こうかと思います。未定ですけど・・・そのまま書かない可能性も・・・)
と、まぁ寝ボケながら・・・強くメッセージを受け取ったように感じたのは、
人が発する悪い言葉や行動・甘えやとにかく良くない事ね、その小さな事の一つ一つこれらを一気に「毒」と言ってしまってるんだけど、
これら毒の一つ一つに名称をつけていけば、問題や指している事柄が明示できることになるので現代の社会問題の解決の一歩になる
という事を著者はおっしゃっていたのかな。
周知できる名前ってすごく大切だよね

お薦めの本です。


【インターネットで本を買うなら】
名もなき毒 アマゾンドットコム